投資の世界には、長年にわたり語り継がれてきた「格言」が数多く存在します。これらの言葉は、投資家が市場で生き残り、資産を守り、増やしていく上で重要な指針となるものです。30代からシニア世代まで、初心者はもちろん、上級者にも役立つ投資の格言と、それにまつわる実践的な解説・事例をまとめました。
1. 卵を一つのカゴに盛るな
意味:
資産を一つの銘柄や投資先に集中させると、リスクが偏り、大きな損失を被る可能性があります。
解説:
これは”分散投資”の基本原則です。株式、債券、不動産、コモディティ、現金などにバランスよく資産を配分することで、特定の市場変動に対するリスクを抑えることができます。
事例:
2020年のコロナショックでは、航空業界の株が軒並み暴落しました。JALに全資産を投資していた個人投資家の中には、数百万円単位で資産を失った人も。一方、ヘルスケアやテック株に一部資産を振り分けていた投資家は、逆に利益を出したケースも。
2. 人の行く裏に道あり花の山
意味:
群衆と同じ道を進むだけでは大きな成果は得られません。人が見過ごす場面にこそ、本当のチャンスが潜んでいます。
解説:
逆張り投資やテーマ株投資に通じる発想。マイナーな業界や、時流から外れたタイミングこそが狙い目です。
事例:
2023年、生成AIが注目される中で、あえて注目されていなかった鉄鋼や船舶株に投資していた投資家が、地政学リスクやインフレの影響で大きな利益を得た事例が報告されています。
3. 相場は相場に聞け
意味:
予測や噂ではなく、実際の価格の動きに注目すべきという格言。
解説:
テクニカル分析の本質。株価や出来高、チャートの形状を読み取り、今の市場が何を織り込んでいるかを理解する力が必要です。
事例:
日経平均が高値圏にあるときに、MACDやRSIが逆行して下落サインを出していたにも関わらず、”ニュースが明るいから”と買い増した結果、急落で損失を出した個人投資家も。
4. 利食い千人力
意味:
利益を確定させることは、大きな力になる。利益は実現して初めて意味を持ちます。
解説:
“もっと上がるかも”という欲が損失の原因になります。予め目標利回りを設定し、達成したら利確するルールを作りましょう。
事例:
任天堂株を2022年に4,500円で購入し、2023年に6,800円まで上昇。しかし売らずに保持していた投資家は、その後の調整局面で含み益を減らした。
5. 損切りできぬ者に勝利なし
意味:
損失を確定するのは辛いが、それをしないと資金が減り、次のチャンスを逃すことになる。
解説:
“ロスカットルール”を明確に設定することが重要です。プロ投資家の多くは2〜5%の下落で機械的に損切りします。
事例:
ソフトバンクG株を1万円で買い、8,000円まで下がっても保有し続けた結果、6,000円台まで下落し、大損失を出した例も。
6. 相場は常に正しい
意味:
市場価格にはすべての情報と参加者の意思が織り込まれており、それを否定しても意味がない。
解説:
感情的に”下がるはずがない””おかしい”と叫んでも、価格が下がっているなら、それが現実です。
事例:
米国FRBの利上げ局面で”株式市場はすぐに回復する”という希望的観測で買い向かった投資家が、半年以上下落相場に苦しんだケースが多数。
7. 休むも相場
意味:
常に投資する必要はなく、時にはポジションを取らずに様子を見ることも重要。
解説:
トレンドが不明瞭なとき、重要経済指標の発表前など、不確実性が高い局面では“待つ”勇気も大切です。
事例:
2022年のロシア・ウクライナ開戦直前、ポジションをすべて現金化して待機していた個人投資家は大きな下落を避け、底値で買い戻すことに成功。
8. 株は安く買って高く売る
意味:
投資の基本中の基本ですが、感情が先走ると真逆の行動をしてしまいます。
解説:
高値で話題になった株を買い、下落したときに不安になって売る、というのが初心者の典型パターンです。
事例:
IPO直後に急騰した銘柄を高値で掴み、その後半年で半値以下になることも珍しくありません(例:某IT系スタートアップ株)。
9. 強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で死ぬ
意味:
相場サイクルの流れを表す格言。底値圏では皆が悲観的であり、そのときに買った人が大きなリターンを得る。
解説:
心理的逆境時にこそ投資機会があります。”今が底”と感じたときは既に遅いことが多く、最も買いにくい局面が好機です。
事例:
2009年、リーマンショック後の株価底値圏で積立投資を開始した個人投資家は、その後の10年間でS&P500において2倍以上の利益を得ました。
10. 投資は自己責任
意味:
どんなに信頼できる情報であっても、最終的な判断は自分で行い、結果も自分で受け入れるべきという考え方。
解説:
SNSやYouTube、証券マンの言葉を鵜呑みにせず、自分で調べ、納得して判断する姿勢が長期的な成功につながります。
事例:
“おすすめされた投資信託”を考えなしに買い、手数料や運用成績で損をしたケースが多発。商品内容を精査すれば避けられたはず。
まとめ:格言を「知る」から「使う」へ
投資の格言は、単なる知識ではなく、行動や判断を支える“軸”となるものです。どの格言も、時代や相場環境を問わず応用できる本質的な内容です。ぜひ日々の投資判断に取り入れてください。

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