ラーメン屋に限らず人材確保には頭を悩まされます。開業の時もそうですが軌道に乗った時でも悩まされる。事業にはいつもついて回る話です。
ラーメン屋の安定経営の経費割合です。
原価30%、人件費15%、水光熱費&固定費25%
一昔前に言われていた数字ですが、多分今もさほど変わりないと思います。ちなみに残り30%は利益です。
15%もかけなくてはいけない人件費、
または15%までならかけていい。考え方で戦略は随分変わります。
一人でやれば人件費が利益に!でも……。
色々見ていて1番成功しやすい形は、経営者1人ででなら何とか回せる大きさの店です。
混んで手が足りなくなったら人を雇えばいい。
はじめから大きい箱で、働いてくれる人ありきで開店した際、従業員の急な休みや退職に対応出来ず臨時休業や大幅な提供の遅れを招き、低評価に繋がります。
全国的に最低賃金が上がり、もう1000円になるのは目前。
超単純計算ですが、1人営業にすれば100万円売り上げがあったら45万が手取り。やってよかったと思える手取りですが、返済があるはずなのでこの利益から返済分が減り、生活費や税金も引かれます。
しかし100万円売るとなると、週1回の休みとして1日約40杯の売り上げが必要。※客単価1000円設定
ちなみにこの数字は慣れればまだ1人でもやれるレベルですが、仕込みと掃除をしっかりやらなくてはいけない。と考えると少しずつ不都合が出てくるラインです。
ハッキリ言うとこのくらいの数字まで持ってこれなければ人を雇う事はしてはいけません。
雇っているバイトの生活の為にお店をしている状況になるからです。
まずはお店、自分。そこを確立出来るようになってから人を雇わなければ、廃業に近付くだけです。
前提を元に人材確保について掘り下げていきます。
1. ラーメン店開業のための人材確保ガイド
- 求めるスキルセットの定義: 調理経験や接客スキル、ラーメンに対する情熱など、採用したい人材の要件を明確にします。昔からある言葉の「看板娘」になってくれる人材がいると事業の成功率は上がります。ラーメン屋の客層は男性ばかり。人当たりのよい看板娘がいるとリピート率も上がり、味だけではない来店理由も追加され安定経営に繋がります。しかしお店の雰囲気が変わる事なので慎重に判断するべき。
- ターゲット層の特定: 学生、フリーター、主婦、あるいはラーメン業界でキャリアを積みたい人など、どの層をターゲットにするかを決めます。注意点としては学生はテスト前に休みがち&学校を卒業した時に辞めるという事を頭に入れておかなければいけません。
・2. 人材の採用戦略
- 求人サイト: IndeedやリクナビNEXTなど、一般的な求人サイトに広告を出すのは基本的な手法です。
- SNSの活用: InstagramやFacebookなどで店の魅力をアピールし、興味を持った人を引き寄せます。
- 店頭広告: 店舗の前に「スタッフ募集」の掲示を出すことで、地元の潜在的な候補者にアピールできます。まずはお金をかけない事、そしてファンとして来店してくれている人間を雇う事がお店に対してメリットだらけですので、1番先に店頭、店内に募集用紙を貼りましょう。
- 紹介制度: 現在の従業員に紹介してもらうことで、信頼性の高い人材を確保できる場合があります。
3. 求人広告の効果的な書き方
- 労働条件の改善: 賃金、労働時間、休暇制度など、働きやすい環境を提供することは非常に重要です。特に、昇給制度や福利厚生の充実は、長期的に働き続けるモチベーションとなり、重要視している応募者も多い所なのでどこまで手厚く出来るのか、しかし手厚すぎれば経費負担が多くなるので調整が必要です。
- 働きがいのある職場づくり: チームワークや成長の機会を提供し、働くこと自体に喜びを感じてもらうことが重要です。研修制度やスキルアップの機会を提供することで、キャリアパスの明確化を図ります。ただ働いてくれればいい。という考えでは人は離れます。店主の人としての魅力も大事になってきます。
4. トレーニングプログラムの作成
- 研修制度: 入社時のオリエンテーションや、ラーメン作りの技術指導を行う研修プログラムを整備します。これにより、未経験者でも安心して働き始めることができます。出来なくて当たり前、覚えて出来るようになってね。という気持ちを忘れずに。
- キャリアパスの明確化: 将来的に店長や管理職への昇進が可能であることを示すことで、長期的な視点でのキャリア形成を促します。
5. 社員のモチベーションを高める方法
- フィードバックの活用: 定期的にスタッフと一対一で面談を行い、業務に対するフィードバックやキャリアの相談を行います。これにより、スタッフのモチベーションを維持・向上させることができます。わかりやすく言えば従業員に対してというより人として付き合う事が今の時代も大事です。
- インセンティブ制度: 売上達成や業績に応じたボーナスや表彰制度を設けることで、スタッフのやる気を引き出します。例えば凄く忙しかったのにミスもなく完璧だったら褒めてあげ、ジュースを買ってあげたり、ご飯をご馳走してあげる事もこの内容に含まれます。
6. 文化の形成
- スタッフ同士の交流: 定期的なミーティングや懇親会を通じて、スタッフ同士の絆を深めることで、チームとしての一体感を高めます。
- 店舗の理念の共有: 店舗が大切にする価値観や目指す方向性をスタッフに共有し、共通の目標に向かって働く環境を作ります。
7. 採用後のフォローアップ
- 定着率の向上: 新人スタッフがすぐに辞めてしまわないよう、入社後のフォローアップを徹底します。特に、最初の数週間はスタッフのメンタルサポートや業務のフォローが重要です。
まとめ
事業主であるあなたも人であり、働いている従業員も人なのです。自分ならどうされたらその場所で働いていこうと思うのか。自問自答する事も大事なことです。
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