お店出すにも勝手には出来ません。一度経験してしまえば決まった形式の事ばかりなのでなんて事はないのですが、初めてだと全てが恐ろしく感じるものです。
はじめに:ラーメン店開業のための基本ステップ
ラーメン店を開業することは、多くの人にとって夢の実現です。しかし、その夢を成功に導くためには、事前に適切な許認可の取得や保険の加入を確実に行うことが不可欠です。これらの手続きを怠ると、開業後にトラブルが発生するリスクが高まり、最悪の場合、営業停止となる可能性もあります。本記事では、ラーメン店を開業する際に必要な許認可と保険についてまとめていきます。
ラーメン店開業に必要な許認可
ラーメン店を開業するにあたって、以下の許認可を取得する必要があります。これらは地域や店舗の規模によって多少異なる場合がありますが、基本的には全国的に共通する手続きです。
1. 食品衛生法に基づく「食品衛生責任者」の資格取得
まず、ラーメン店を開業するには、「食品衛生責任者」の資格を取得する必要があります。この資格は、飲食店を経営する際に必須のものであり、各都道府県で実施される講習を受けることで取得できます。講習では、食品の取り扱いや衛生管理に関する基本的な知識が教えられます。この資格を持つことは、食中毒などのリスクを未然に防ぐために重要です。
最近はオンライン講習もあり、非常に取りやすくなりました。でもやはりこれは実際に講習に行ったほうが良いです。素人感覚が抜けきれてない人は食中毒を甘く見ている傾向にあります。食中毒を起こしてしまえば一発アウトです。まずお客さんの信用がほぼゼロになるので数日間営業停止だけだから。なんて考えだと営業再開後すぐに潰れます。毎日が食中毒と隣合わせ。ぐらいの気持ちを常に持たないとお客さんの口に入るものを作る資格はありません。
2. 「営業許可証」の取得
次に、ラーメン店を営業するためには、管轄の保健所から「営業許可証」を取得しなければなりません。営業許可証は、店舗が衛生的な基準を満たしているかどうかを確認するためのもので、店舗の設計や設備が基準に適合している必要があります。具体的には、キッチンやトイレの設置、手洗い設備の整備、ゴミ処理方法などが審査対象となります。
営業許可証の申請手続きは、開店予定日の約1ヶ月前から行うのが一般的です。申請後、保健所の職員が店舗を訪れて検査を行い、基準を満たしていれば許可証が発行されます。この許可証は、店舗内の目立つ場所に掲示することが義務付けられています。
これを取らずに営業すれば闇営業と変わりありません。工事業者にノウハウがあるなら問題ないですが、図面が出来た段階で保健所に一度相談するぐらいの事はした方が間違いないです。
3. 「飲食店営業許可」の取得
ラーメン店は、飲食店として営業するため、「飲食店営業許可」を取得する必要があります。これは、飲食物を提供する際に必要な許可で、営業許可証と同様に保健所で申請を行います。飲食店営業許可の取得には、食品衛生責任者の資格を持っていることが前提となります。また、店舗の衛生基準を満たしていることが求められ、営業許可証の取得と同時に進めることができます。
4. 「防火管理者」の選任と届け出
ラーメン店のような飲食店では、火を使用するため、火災のリスクが常に伴います。そのため、一定規模以上の店舗では「防火管理者」の選任が義務付けられています。防火管理者は、火災予防のための管理業務を行う責任者であり、選任された人は所定の講習を受け、防火管理者資格を取得しなければなりません。防火管理者の資格を持つことは、万が一の火災発生時に適切な対応を行うために重要です。
5. 「消防署への届け出」
店舗を開業する際には、消防署に対しても必要な届け出を行う必要があります。特に、火災警報器や消火器などの設置に関する基準を満たしているかどうかを確認されます。また、火を使用する飲食店では、避難経路の確保や防火扉の設置など、防火対策が求められます。これらの基準をクリアすることで、消防署からの承認を得ることができます。
立入検査があるのでそれをクリアしてからの承認になります。
6. 「労働保険」および「社会保険」への加入
ラーメン店を開業し、従業員を雇用する場合は、労働保険と社会保険への加入が必要です。労働保険には、労災保険と雇用保険が含まれ、従業員が働く際のリスクに備えるための保険です。一方、社会保険には健康保険と厚生年金保険が含まれ、従業員の健康や老後の生活を支えるための制度となっています。これらの保険に適切に加入することで、従業員にとっても安心して働ける環境を提供できます。
正直加入させている店舗は少ないです。絶対の義務ではないので。また費用もかさみ経営者の負担になるからです。でも昨今の現状からだと保健関係は全て加入してあげないと求人出しても全く来ません。本当に経営者としては悩みどころです
ラーメン店開業に必要な保険
許認可の取得と並んで、ラーメン店を開業する際には適切な保険に加入することが重要です。保険に加入しておくことで、万が一のトラブルや事故に備えることができ、経営リスクを軽減することができます。
1. 「店舗総合保険」
店舗総合保険は、火災や自然災害、盗難などによる店舗設備や財産の損害をカバーする保険です。ラーメン店では、火を使用するため、火災のリスクが高く、万が一火災が発生した場合の損害は甚大です。このため、店舗総合保険に加入しておくことで、火災やその他のリスクに対する備えができます。また、台風や地震などの自然災害にも対応するプランがあるため、自店舗に適した保険内容を選ぶことが重要です。
火災保険は賃貸契約上マストな保険です。任意で地震をつけるか?という形です。でも店舗の地震保険は掛け金高いです。丼が割れないような仕組みづくりをして上げるほうが固定費削減に繋がります。
2. 「賠償責任保険」
賠償責任保険は、店舗内で発生した事故やトラブルにより、第三者に損害を与えた場合に、その損害賠償をカバーする保険です。たとえば、ラーメン店で提供した食品が原因で食中毒が発生した場合や、店舗内での転倒事故などによりお客様が怪我をした場合に、この保険が適用されます。賠償責任保険に加入しておくことで、万が一の事故に対する備えができ、経営者としてのリスクを軽減することができます。
1番良いのは保健所にこの保険の部署がありますからそれに入ったほうがコスパ良いです。
3. 「業務災害保険」
業務災害保険は、従業員が業務中に怪我や病気になった場合に、その治療費や休業補償をカバーする保険です。ラーメン店では、調理中の火傷や切り傷、重い荷物の運搬による腰痛など、様々な業務災害が発生する可能性があります。労災保険とは別に、業務災害保険に加入しておくことで、従業員の安全と安心を確保することができます。
あんまり入ってる人聞いたことないですね。経営者自身にかけることの方が多いです。
ラーメン店開業におけるその他の重要ポイント
1. 「食品衛生管理の徹底」
ラーメン店を経営する上で、食品衛生管理は最も重要な課題の一つです。食品衛生責任者としての資格を持つことはもちろん、店舗内での衛生管理を徹底することで、食中毒や異物混入のリスクを未然に防ぐことができます。定期的な衛生チェックやスタッフへの教育、食品の適切な保存方法を実践することが、長期的な店舗運営において重要です。
前提として、お店を営業している時は食品衛生管理責任者が常にいないといけません。バイトが仕事覚えてくれたからオーナーは帰る。よく聞く話ですがこれ本当はダメです。
2. 「経営計画と資金繰りの管理」
ラーメン店の開業を成功させるためには、詳細な経営計画の策定と資金繰りの管理が欠かせません。開業前には、店舗の立地選定から内装工事、設備投資、広告宣伝費、人件費など、あらゆる費用を見積もり、計画的に予算を管理する必要があります。
さらに、開業直後の数ヶ月間は利益が安定しないことが多いため、運転資金として一定の余裕を持っておくことが重要です。これにより、突然の出費や予期せぬ経営課題に柔軟に対応できる体制を整えることができます。
経営計画を立てる際には、売上予測や損益分岐点の設定、コスト削減策などを具体的に考慮しましょう。また、銀行からの融資を受ける場合は、事業計画書を作成し、投資家や金融機関に対して説得力のある計画を提示することが求められます。
まとめ:ラーメン店開業に必要な許認可と保険を確実に抑えることの重要性
ラーメン店を開業するにあたり、必要な許認可の取得と適切な保険への加入は、成功するための重要なステップです。
本当に飲食店の強さは食中毒。出したら終わりです。そうならないように知識をしっかり付けて行動する工夫を考える事が大事です。
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