飲食店に限らず何か商売をするにあたって必ず頭に入れなくてはいけない広告宣伝。そもそも広告宣伝とはいいものなのに売れない。それはなぜか?認知がないからだ。では広く知ってもらい、そのいいものを知って欲しい。良かったらまた買ってほしい。という本当の意味があります。
でも最近は人目に触れればいい。という形でお金をかけて信頼させるように色々いいこと謳って、
中身のない商品を売ることが増えた気がします。
広告代理店時代に本当に嫌だったのが、
エステ系の会社が自社開発でクリームを作り、その商品の記事広告を上司と一緒に担当した事があったんです。皮膚科の先生にお金払ってありもしないようなこと書いてもらって。それを証拠のように見せびらかしたような広告作ったんです。
当時まだ純粋だった私は
私「社長!これ凄く効くんですか?!」
女社長「しらなーい。とりあえず〇〇入れて皮膚科の先生にそれっぽいの書いてもらえば売れるのよ!」
終わってる。こんな人にお金貰って仕事していることがすごく嫌いになりましたよね。
その時は、広告という物も嫌いになりました。
ちなみにその会社はもうないです。悪いことしてバレて潰れました。因果応報とはまさにその通り。
広告についての簡単な流れ
テレビ広告、バスラッピング、駅にポスター張り出し、新聞広告、折り込み、看板作成、雑誌に掲載。
結構昔の広告はこれらが当たり前でした。上に書いたことは費用のかかる順番で一応並べてます。これらは小さい会社というか個人事業主では頑張らないときついレベルの出費になります。そのため個人ではチラシをばらまいて、DM送ったりというのが一般的。
少し時代が進み、次に簡易的な携帯HPなどで個人でも集客する事が主流になってからはメルマガでの囲い込み、HPに誘導してリピートという流れ。また同じ時期にはホットペッパーの殿様状態。それを真似したように情報誌の乱立、WEBが発達していくにつれ紙媒体の価値下がる。WEBと紙媒体の連動が始まるようになる。次に食べログなどの評価系サイトを重視する流れになる。
次にフェイスブックとツイッターが爆発的に一般へと浸透しSNSマーケーティングが始まりだす。
そして現在。
インスタ・tiktok・youtubeなどでのバズりによる認知と集客。
こんな形に変化しています。でも時間は経ち、数の大小はありますが何一つ消えている物はありません。
今の時代でも口コミはやはり強い
さて上記の広告の種類の中に書いていないのに、一番強い広告戦略とは何か?
近しい人間の口コミです。何よりもこれに勝る信頼度はありません。SNSが発達して主流になろうが、人との関わりがある以上これが来店につながる一番の広告戦略です。
なので集客の根底は口コミで来店客を増やすことがお店を運営するにあたって目指す部分です。
しかしデメリットがあります。これだけでは時間がかかりすぎるので並行してSNS等の流行りの集客方法を使うのが王道ルートではないでしょうか。
違う記事で何度も書いてますが、飲食店は美味くて当たり前。それ以外に光る部分は何か。それが見つかってから初めて広告宣伝が出来るのです。
要するに、良くもないものを宣伝しても、売り上げは瞬間的に上がる時もあるだろうけど、長くは続かない。ということになるからです。なので、自力をつけてから広告。これが1番大事なのです。
具体的な方法の前の心構え
自分のカラーが決まっていて、戦う武器となるコンセプトもあるという前提で話します。
無いのであれば決めてから。の話です。
基本的にお金をかけることはしない心構えを持つ。
私の人生の格言の中に1つの言葉があります。
この世が戦場なら 金とは実弾 戦場でたいして多くもない弾をバラバラ バラ撒くバカはいない
銀と金3巻より引用
カイジで有名な福本伸行さんの金融系ジャンルの漫画【銀と金】に出てくる言葉。
広告にお金をかけることはマストではありません。費用をなるべくかけずに周知させる方法なんてたくさんあるのです。飲食店なら尚更。
世の中は戦場、商売をしているなら勝ち負けがはっきりする。勝てば裕福な暮らし。負ければ店を潰す。わかりやすい構図だ。
例えば媒体系の営業に費用対効果をキツめに問えば必ず、「◯◯のお店はこれで◯◯人集客しました!」
「前月より売り上げが◯◯円上がりました!」
と言ってくるでしょう。
では、
「それうちのお店で必ず出来るの?」
「目的達成出来なかったら広告費返金してもらえる?」
って言ってみましょう。「出来ます!やります!」っていう営業は100%いないはずです。こいつは面倒くさいやつだと思われ帰って行くでしょう。
※これはもうほぼクレーマーの域なので真似しないでください。断っても帰らない奴とかに言うのもありですね。不確定要素の高い物に大事なお金を突っ込んでいいのか?ということを自問自答してほしいのです。
広告を売り込んでくる人間は基本的に自分の成績しか見てません。大事な実弾をそいつに任せていいのか?と考えてほしいのです。
まずその広告費を稼ぐために何食分の料理を作らなくてはいけないのか?それも考えてお金を使わなければいけません。
ここまで書けば安易に広告を打とうとする人はいないでしょう。
無料だが必ず必要なの広告宣伝方法
グーグルビジネスに登録
最重要です。スマホでナビ入れてくる人も多いのでこれを設定してなければ売り上げの確保が激しく難しくなります。
営業時間を確認する人もここで見る人も多いので、細かく設定する必要があります。
デメリットは良くも悪くも口コミがどんどん入ってくる事。3.6以上の点数でなければ「いい店」との評価はされづらいので自力のない店は淘汰される事になるでしょう。
インスタに登録
営業時間とかよりも限定商品やイベントの紹介。
早仕舞いなどの情報が主に使われます。
反応率はインスタが抜群です。まずフォローさせる事が大事なのでお店のメニューや壁などにフォローを誘導するPOPを必ず作りましょう。
フェイスブック登録
主に身内や友人から広げていく為のツールとして考えましょう。SNSマーケティングツールとしては下火になりましたが、やっておいた方が良いのは確かです。
Xに登録
発信する内容は上記のものと変わらなくて大丈夫ですが、意外なところで注目を受け広がりを見せてくれる可能性があるのがこのX。
雑誌、フリーペーパーについて。
わざわざお金をかけてやる必要などありません。
それにはしっかりした理由があります。
媒体系が企画に困ったら、反響があって注目度も高い使える企画、と言ったらラーメン企画です。昔も今もその流れは変わっていません。
自力が付いているなら向こうから取材の依頼が来ます。雑誌に載せたいと思ったら載せれるようなお店になる事。
TVに関しては少し関係を持ってないと厳しいかもしれませんね。新店はだいたい取材がくるので、ディレクターやプロデューサーと名刺交換したらある程度仲良くなれる関係にしておくと優先的に話が来る傾向があります。
でもTVから来たお客さんはその時だけ来てコアなリピーターにはなりません。
お祭り的な売り上げになるだけで、常連さんに迷惑がかかってコアなリピーターさんの足が遠のく可能性が1番高いです。
正直、人を動かす力はありますが、デメリットもあるので私はTVはあんまりオススメしてません。
ちなみに私はラーメン雑誌やフリーペーパー、ネットの特集、TV取材などで一度も費用を払った事はありません。
ですから無料で広告を打てるのです。自力さえあれば。
まとめ
わかりやすい意味で有名になる事が出来る広告宣伝ですが、出ていくお金も多いことがデメリット。
媒体の人に怒られそうですが、広告にお金払うくらいならコアな常連さんに「友人・知り合い用サービス券」みたいな物を作って双方にメリットがあるようなサービス内容を考えた方が遥かに有意義。
お店の周辺からの評価が上がれば自ずと口コミサイトの評判も上がってきます。
広告はゲームで言う課金のようなもの。自力をつけてさらなる飛躍を目指した時にやれば良いのです。
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